トップに戻る


NPO愛知家族会の活動
WAM(独立行政法人福祉医療機構)の助成金を受けて:成果ご報告

平成26年年度(26年4月〜27年2月)の家族会運営に助成金(567千円)をいただきました。

助成金の申請理由

@薬物依存症者を抱える家族の回復施設、国の制度、医療技術はなく、家族は家族会で回復を勉強するのが現在最良の方法である。A現在家族会会費は1家族3,000円であるが、旅費等もあり1回あたり6,000円ほどの出費になるため、薬物依存症をからの回復を したい、勉強はしたいが、費用が嵩むのが問題、B会費を500円に下げて、家族が出席しやすくし、勉強をしていただきたい。

助成の成果

500円の会費は多くの方に「ありがたい」と評価され、以下の数字にも反映していると考える。

家族会参加者(通年372家族、493人)について。通年の来会者の傾向分析をすると、この期間に卒業(薬物依存症を理解した:開催者としてはこう考えたい)した方が17家族、新規に来会された方21家族、つねに(毎月来会されるとはかぎらないが)来会される方32名の構成であった。 家族会の目的は、来会された方が薬物依存症を理解し、回復して卒業されていくということでありますので、17家族の卒業者があったことは喜ばしいことで、新たに21家族の方が来会されて勉強を開始され、結果として来会者(勉強する方)が多くなったことは、さらによろこばしい成果であると考えます。

家族会の評価について。WAMの助成の与件の中にアンケート調査があるが、その中で、愛知家族会のプログラムは来会者の98%の方に満足いただいていることが判明したことも成果であった。しかし、回復が実際できているかについては57%の方が少し回復〜回復できていないという回答であり、プログラムの評価と回復度の間にかい離が認められた。愛知家族会としては、プログラムは回復に直結するものでなければならないという課題が見つかったことは大きな成果であると考える。

今後について

今後とも知恵をしぼって、愛知家族会の運営をより高いものにしていきます。

全国に薬物依存症者は10万人とも200万人とも言われ、総数は不明であるが、少なくとも20万人から30万人の薬物依存症者を抱える家族が日本にはいます。全国に私たちと同じような薬物依存症者を抱える家族の会(家族会)は32あると言われるが、1家族会30家族出席としてわずか1000名の家族が回復に向けて勉強できているのみという現実の問題を考えていきたい。愛知県精神保健福祉センターでは年に4回の家族会が開催されていますが、各都道府県、政令都市での毎月の家族会の開催ができるよう、それも愛知家族会のように評価の高い内容で開催されるよう私達は働きかけて行かなくてはならない。さすれば、費用は公費で負担されるはず。